次はいつ噴火するのかとブログを書いていたら、なんと次の日に噴火!
週末見にいきたいな〜
溶岩流を見られる観光地は、地球上でも限られています。
有名どころでいえば、アイスランド、イタリア、そしてハワイ島です。
ハワイ島は、世界で最も火山が活発な地域。
日本人観光客に人気のホノルルがあるオアフ島より、さらに東にある島です。
日本からアクセスしやすく、現地の日本人ガイドもいて、安全に火山観光ができる
という理由から、火山観光におすすめの場所なんですよ。
火山が噴火すると観光客がどっと増えます!
ハワイ島火山〜現在の最新情報をチェック
ハワイ島の火山情報は、アメリカ国立公園局の National Park Serviceから確認できます。
2023/9/9現在、ハワイ島の火山活動は落ち着いています。溶岩流を見ることはできません。
→2023/9/10にキラウエア火山が噴火!
ちょうど噴火中と活動停止中の、両方の画面を入手できました↓
火山が活動中の場合
National Park Service の Caruion(注意)の欄に噴火情報が書かれています。
Kīlauea is erupting
A new summit eruption of Kīlauea began on 9/10/23. Lava and glow are visible from all open summit overlooks.翻訳:
【引用】National Park Service, 閲覧日2023/9/12
キラウエアが噴火中
キラウエアの新たな山頂噴火は 23 年 9 月 10 日に始まりました。溶岩と輝きは、開けた山頂のすべての展望台から見ることができます。
火山が停止中の場合
National Park Service の Information 欄に溶岩や夜景は見えないと書かれていました。
No Lava or Nightglow Visible At This Time
The summit eruption at Kīlauea volcano ended on Friday, June 30, following a rapid decline in vent and lava lake activity on June 19. No eruption, lava or nightglow is visible at this time.翻訳:
【引用】National Park Service, 閲覧日2023/9/9
現時点では溶岩や夜光は見えません
キラウェア火山の山頂噴火は、6 月 19 日に火道と溶岩湖の活動が急速に低下した後、6 月 30 日金曜日に終了しました。現時点では、噴火、溶岩、夜光は見られません。
ハワイ島火山の噴火年表
ハワイ島には活発な活火山、キラウエア火山とマウナロア火山があります。
火山活動は、ハワイ火山天文台(HVO)が常に監視しています。
特に、頻繁に噴火するキラウエア火山には、その動向を把握するためのGPSカメラが何百も設置されています。
山の斜面の膨張度合いを測定し、噴火動向を精密に把握しているそうです。
GPSカメラ等の調査データは、私たち一般にも公開されています。
アメリカ地質調査所(USGS)のホームページから確認できますよ。
USGSの情報を参考に、1980年以降のキラウエア火山とマウナロア火山の活動状況をまとめました↓
⚠︎2022/11/27だけマウナロア山の情報です。
活動年 | 活動開始日 | 停止日 | 活動期間 | 活動エリア | 活動内容 | 簡単な要約 | 影響 |
2023 | 2023/09/10 | 2023/9/16 | 7日 | 東地溝帯下部、山頂 | 山腹噴火、山頂噴火 | ハレマウマウ火口Halemaʻumaʻu | ‐ |
2023 | 2023/06/07 | 2023/06/19 | 12日 | 山頂 | 山頂噴火 | ハレマウマウ火口Halemaʻumaʻu | ‐ |
2022 | 2022/11/27 | 2022/12/10 | 14日 | マウナロア火山 | 山頂噴火 | 1984年以来、38年ぶりの噴火 | Moku‘āweoweo(マウナロアの頂上カルデラ)の裂け目から噴火。溶岩はダニエル K. イノウエ ハイウェイ (サドル ロード) に向かって北に進んだが、最終的には到達せず、近隣地域に被害はなかった |
2021-2022 | 2021/09/29 | 2022/12/9 | 1年71日 | 山頂 | 山頂噴火 | ハレマウマウ火口Halemaʻumaʻu | ‐ |
2020–2021 | 2020/12/20 | 2021/05/23 | 154日 | 山頂 | 山頂噴火 | ハレマウマウ火口Halemaʻumaʻu | ‐ |
2018 | 2018/05/03 | 2018/12/05 | 124日 | 東地溝帯下部、山頂 | 山腹噴火、山頂噴火 | 東地溝帯下部の噴火とカルデア崩壊は少なくとも過去200年で最大規模 | Leilani Estates, Kapoho, Lanipuna Gardens地域の建物716棟が倒壊、公共道路が約48キロ溶岩に覆われる |
2008–2018 | 2008/03/19 | 2018 | 10年 | 山頂 | 山頂噴火 | ハレマウマウ火口Halemaʻumaʻu | ‐ |
1983–2018 | 1983/01/03 | 2018/04/30 | 35年 | 中東地溝帯 | 山腹噴火 | 1983年から2018年まで、東部地溝帯の中央部では、プウオオ火口 Puʻu ʻŌʻō、クパイアナハ火口 Kupaianaha、その他の近隣の噴出孔でほぼ継続的に活動が見られた。活動の休止は数週間から数カ月にわたって起こった。溶岩が初めて海に入ったのは、噴火開始から3年11ヵ月後 | 4人死亡、KalapanaとRoyal Gardens 地域で建物215棟が倒壊、Chain of Craters Road/Highway 130号線が溶岩に覆われる |
参考文献
・USGS.gov, 取得日2023/9/12.
・USGS.gov, “Simplified table of post‐1790 activity at Kīlauea, modified from Macdonald and others (1983)”, 公開日2022/05, 取得日2023/9/11.
2018年には歴史的に大規模な噴火があり、人的被害があったんですね…。2022年以降は、噴火と活動停止をこまめに繰り返しているのが分かります
ハワイ島の火山活動をざっくりハイライト(1980-2023.9)
USGSの情報や、筆者が2021年移住後に噴火した時の記憶を振り返りながら、1980年から現在までのハイライトをまとめます。
キラウエア火山
- 2008年から2018年まで長期的な噴火活動をしていた
- しかし、2018年に歴史的な大噴火があり、人的被害や建物損傷などの被害が出る。その後、噴火活動は停止
- 2022年以降は単発で噴火を繰り返す
- 2023年は6月7日に噴火、12日後に活動停止
- 直近では2023年9月10日に噴火、現在活動中
マウナロア山
- 2022年に38年ぶりに噴火。コナとヒロの町を結ぶサドルロードから、山肌を流れる溶岩を観察することができた
- 14日後に活動停止。サドルロードに溶岩が到達することはなかった
火山の噴火時期は予測できるのか?
USGSの調査データを見れば、ハワイ島火山の噴火を予測することはやんわりと可能です。
やんわりとですが。
データから分かるのは「噴火しそうな兆しがあるな。だけどいつかは分からん」というレベル。
流石に「◯ヶ月後、◯日後に噴火」ということまでは分かりません。
それでも、USGSの調査データを見ると、結構おもしろいです。
2023/9/10噴火後のデータを見てみます↓
噴火時に急激な増加があり、それ以降は右肩下がりとなっています。
キラウエア山頂のデータ(2023/9/12取得)
【引用】USGS, “Kīlauea, Monitoring Data“, 取得日2023/9/12
このデータは、キラウエア火山のカルデラに設置された2つのGPS観測点間の距離の変化を表しています。
USGSによると、距離の急激な増加は、山頂のマグマ溜り、またはプウオオという名付けられているマグマ溜まりの膨張と解釈できるとのこと。
確かに、噴火直後は急激な増加があります。
ちなみに、過去1ヶ月の画像からも読み取れるように、噴火前はずっと右肩上がりでした。
ハワイ島のガイドさんたちの間で「近々噴火しそうだ」という話が出ていたのは、こちらのデータがずっと右肩上がりだったのを見ていたから、だったみたいです。
この観測データを知ったのは、ハワイ島の名物ガイド・Big JinさんのYouTubeです。
火山の観光情報をいち早く見れます。9/10噴火の映像も早速上がっていました!!
島民は噴火をどう感じている?【体験談】
ハワイには自然と人間が共生するという考え方が強く残っています。「島に住まわせてもらっている」と表現する人もいるくらいです。
なので、火山が噴火しても、「おっ、噴火した!!ペレ様がおいでなすった」というようなウェルカムな雰囲気を感じています。
2018年より前は、継続的に火山活動があったり、それ以降も年に1度は噴火していたりすることから、火山を身近に感じている人が多い気がします。
安全だと分かればすぐに観光に
私の周りの話です。
キラウエア火山が噴火したら、最初の話題はまず火山になります。
まず、ニュース速報が入るのでチェック
↓
居住エリアに影響がなくて安全か確認
↓
その日か次の日、もしくは週末には、溶岩を見に行く人が多いです。
なぜなら、すぐ行かないと溶岩が止まってしまうから。
6月の噴火も、12日後には停止…。
しかも、溶岩は噴火後すぐが一番湧き出ているので、早く観に行った方が大迫力の景色を見られるというわけです。
噴火直後のキラウエア火山公園の道は、それはもう混みます。
ワタシが住んでいるコナ地区は、火山の真反対にあるので、車で行くと往復5時間。
かなり遠いので、運転する人は大変…。
なので、初めて行くならば、Big Jinさんのような日本人向けのツアー会社に連れて行ってもらうと、間違いないと思います。
島のビックイベントなので、日本でいうと花火大会を見に行く感じかな。
できれば私も今週末、観にいきたいなー。
35年ぶりのマウナロア噴火では…
2022年11月、マウナロア山が噴火した時は本当に驚きました!
え、マウナロアって噴火するの!?
私たちよりも先に移住してきたお隣さんが「ここは安全なのか?」と早朝に訪ねてくるくらいでした。
もっと古くから住んでいる方によると、「カイルアコナはフアラライ山に守られているから大丈夫だよ」と。
USGSでも同様の説明がありました↓
I live in Kailua-Kona, can Mauna Loa lavas reach my house?
No, you live on the slopes of Hualālai volcano which diverts Mauna Loa flows around the area of Kailua-Kona.翻訳:
【引用】USGS, Frequently Asked Questions about Mauna Loa Volcano, 取得日2023/10/12
カイルア・コナに住んでいますが、マウナロアの溶岩は私の家まで届きますか?
いいえ、カイルア・コナ周辺のマウナロアの流れを迂回させるフアラライ火山の斜面に住んでいます。
私たちの住むコナ地区は、マウナロア山との間にもう1つの山、フアラライ火山があります。
溶岩が山を登って流れてくることはないため安全だと言うことでした。
あー、よかった。
もちろん、噴火するとちょっとした影響はあります。
VOG(ボグ)というチリが飛んでくることがあるんです。
夫は敏感体質なので、噴火直後のVOGがひどい日は体調を崩すことも。
2021年の噴火では私は目が痒くなったのですが、今回の噴火は特に問題はないかな。
雨量にも影響が出ているような気がしていて、コナコーヒーベルト地帯に住む身としては、雨は重要なので、そのうちちゃんと調べたいです。
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