コーヒー愛好家におすすめしたいコナコーヒー農園〜HALA TREEツアー体験記

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HALA TREE のコナコーヒー ハワイ島
2023/11/11撮影

先週いっぱいまで、ハワイ島コナ地区で開かれていた、コナコーヒー・カルチュラル・フェスティバル。百年以上の歴史あるお祭りです。

11月の10日間、名産品のコナコーヒーを盛り上げるために、沢山のイベントが開かれていました。

パレードから、マラソン大会、コーヒー競技会、そして農園ツアーまで☆彡

 

今回は、HALA TREE (ハラツリー)の農園ツアーに参加してきたので、感想をまとめていきます↓

ハラツリー農園で記念撮影

なんと、農園主のダニエルさんからお話を聞けました〜!

 

ここのコーヒーは、このみの味なんです^ ^

昨年のコナフェスで試飲して、おいしくて豆を購入。今年に試飲したときも、かわらずおいしくて名前を覚えました〜!

それではレポートをどうぞ↓

まずは売店で1杯。ダークローストは軽くて爽やかな酸味♪

ハラツリー

HALA TREEは、2012年にご夫婦で創業されたオーガニックの農園。

アメリカのUSDAオーガーニック認証を取得するのに、3年かかったとのこと。

 

オーガニック認証の取得には、殺虫剤だけでなく、肥料などにも制約があるはずなので、あのおいしいコーヒーがオーガニック製品だったのはけっこうな衝撃でした。

 

10時半からのツアーに参加するため、10分前に農園に到着。

売店で試飲できましたよ〜^ ^

 

ハラツリーの売店

ミディアムとダークローストの2種類。

ダークローストは深煎りながら、爽やかな酸味も残してあって、なんて軽やか♪

コナコーヒーといえば、飲みやすい酸味が特徴なので、深煎りでもその風味が残っているのはウットリします(*^ ^*)

 

ハラツリーのコナコーヒー

11種類ほどのフレーバーが置いてありました。

コナコーヒーでは王道のティピカという品種から、

コナ地区では新しい品種のゲイシャSL28レッドブルボンも置いてありました。

 

農園主のダニエルさんにツアーしてもらえた!

ハラツリー

ラッキーなことに、農園主のダニエルさんが担当の回のときにツアーに参加できました。

  

農園を取り巻く問題について、3つお話ししてくれました。

  • 人手不足の問題→ワーカー用の住居を提供して人手を確保
  • コーヒーの木くい虫(CBD)の問題→豆が食われると品質が落ちる。実の中に入る前に対策
  • コーヒーの葉を枯らすサビ病の問題→菌だから風に乗って飛んでくる。だから完全に殺菌できない…

 

特に3点目のサビ病かなり深刻みたいです。

コナコーヒー産業が始まった百年以上前と比べると、今はハワイ島に害虫や病気が入ってきて、過酷な状況下になってるんだなと。

 

一見、害虫や病気について説明を受けることは、ネガティブに感じるかもしれませんが、

私は逆に、農家さんが試行錯誤しておいしいコーヒーを作っていることに、感動を覚えました

 

大人になって、日本やハワイでおいしいものを食べ慣れてしまったけど…

作り手から、その難しさを聞くと、コーヒー1杯のありがたみが増すような気がします^ ^

 

コナコーヒーについて詳しく知りたいならHALA TREEのブログがおすすめ

私は英語がヘッタクソなので、ホームページをよく読んでから、ツアーに伺いました。

じゃないと、聞き取れないところが多くて、楽しさが半減してしまう…^ ^;

 

HALA TREE のブログは、とても詳しい説明で、しかも定期的に更新されています◎

お客さん向けに、ここまで丁寧に説明しているブログは珍しい気がする。

 

特に、2020年にハワイ島でも発見されたサビ病農園への影響についてのポストは、とても興味深かったです。

創業時からUSDAのオーガニック認証にこだわってきたHALA TREEが、有機畑を縮小して、非有機畑を増やしていくというポスト↓

How Does Coffee Leaf Rust Affect Coffee Production on the Big Island
Coffee leaf rust or CLR is a fungus that kills coffee trees ...

 

そしてツアーに参加した感じ、このブログはダニエルさんが書いている気がする。

ブログから伝わる熱量と、ツアーで説明されたときの熱量に通じるものがありました。

 

サビ病のためにオーガニック農園は厳しい状況に置かれているらしい…

ハラツリーのコナコーヒーの木

2020年に、ハワイ島にも蔓延したサビ病

調べたら、コーヒーの葉っぱを枯らしてしまうので、世界的にもコーヒーの木にとって最も脅威的な病気だといわれているようです。

オーガニックにこだわっている農家さんは、有機畑の生産を縮小するか、オーガニック自体をあきらめざるを得ないレベルらしい…

 

ダニエルさんによると、葉っぱが枯れていくと光合成ができなくなって、最悪、コーヒーの木が枯れてしまう。

サビ病予防の薬をまいているが、100%防げるものではない。

昨年よりも、今年はもっとうまく管理する方法を学んだ。けれど、来年はどうなるか…

 

だから、HALA TREEでは、サビ病に強くて、コーヒーの風味もいい品種の木に、少しずつ植え替えていっているそうです!!

 

コーヒーの木が育つには、3年ほどかかるらしいので、気が遠くなるような話。

子育てみたいに、長い目で見ているんだな。

 

また、「あくまでも私の意見だけど、10年後、20年後に農園に来たら、ティピカは消えているかもしれない…」と話していたのも驚きでした。

 

帰って調べたら、サビ病が蔓延してしまったアフリカでは、サビ病に耐性のある品種に植え替えることで生産量を確保していたり、

ハワイ州の研究ではティピカはサビ病に弱い品種だから、サビ病耐性のある品種の研究を進めている、という報告書も出ていました。

 

コナコーヒーのクラシカルなティピカの味が飲めるのは、今だけになるのかな…

 

サビ病がどれくらいマズイ病気か調べてみた

米国農務省(USDA)のサイトで調べたら、コーヒーの葉っぱのサビ病は、収穫量の70%以上の損失を引き起こすほど、深刻な病気ということが分かりました↓

1989年以来プエルトリコに存在するこの菌は、コーヒーの木の葉を攻撃し、深刻な落葉、収量の70%以上の損失、そして木の枯死の可能性を引き起こします。この病気は特に制御が難しく、ハワイの1,470の生産者と2,300のプエルトリコの生産者にとって重大な脅威となっています。

USDA, “COORDINATED APPROACH TO COFFEE LEAF RUST“, 閲覧日2023/11/16.

 

また、ハワイ農業評議会が2020年から21年にコナ地区の30の農家さんで調査した報告書によると、

サビ病を予防するための殺菌剤は長期的な解決策ではないため、サビ病に強い品種が必要だとも書かれていました↓

この病気を管理するための殺菌剤への依存は持続可能な長期的な解決策ではないため、CLR耐性品種の必要性を示しています。

(中略)

ほとんどの生産者がシーズンを通して予防的殺菌剤を3~10回散布しているにもかかわらず、発生率は閾値レベル(5%)を超えて増加しており、浸透的殺菌剤の追加とともに散布範囲と散布タイミングの改善が必要であることを示唆している。

USDA, “Monitoring coffee leaf rust (Hemileia vastatrix) on commercial coffee farms in Hawaii: Early insights from the first year of disease incursion“, 閲覧日2023/11/16.

 

コーヒー産業は文化的価値だけでなく、経済的にも主力の産業なので、ハワイ州ではサビ病に強い品種の研究プロジェクトが始まっているようです。

 

HALA TREEは透明性の高い農園を目指している

ハラツリーから見える海

もう一つ、農業と透明性という観点でも、おもしろい話が聞けました。

 

HALA TREEのパッケージには、QRコードがついています。

スマホで読み取ると、

  • 収穫した農園の場所
  • 精製方法(ウォッシュド, ナチュラル, ハニー)
  • 収穫日、パルピング日(実から豆を外す工程)
  • フレーバー
  • おすすめの淹れ方

を見ることができました↓

ハラツリー農園のトレーサビリティ

 

ダニエルさんによると、

  • HALA TREEのコーヒーは、決して安いコーヒーではない。正直に言うと、高価なコーヒーです。
  • なぜ高価なのかは、アメリカでは従業員にきちんと給料を払う必要があるからです。彼らには保険も必要です。そして、すべての製品(たぶん道具とか肥料とか?)が高価です。
  • もちろん、コーヒーはアフリカやコロンビアよりも高くなる。
  • しかし、私が言いたいのは、消費者として高価なコーヒーを買うときは、自分が何を買っているのかを確認したいと思うものです。だから、私たちはすべてのお客様にそれを提供しているんです。

とのこと。

 

お客さんにこんなに正直に話すんだ!?

自分の農園のコーヒーがなぜ高いのか、農園主からしっかりとお話を聞いたのは初めて。

真摯な方だと感じました。

 

また、この特別仕様のパッケージも初めてみました。

コーヒーの鮮度にも強いこだわりを持って売られているようです。7月〜12月の収穫期にとれた豆は、次の年の7月までには売り切りたいと話していました。

 

ハラツリーのコーヒーは、自分へのご褒美や、コーヒー愛好家でお世話になっている方にプレゼントしたいコーヒーです^ ^

 

購入品を紹介

ハラツリー農園で買ったコナコーヒー

ツアーではたまたま私たちしかいなかったです(1つ前の回には沢山の人がいた)。

なのに、真摯にお話してくださって、すっかりおじさんのファンに。

 

ティピカのナチュラルの豆をかがせてもらったら、芳醇でフルーティーな香りにのみたくなりました。

小袋がなかったので8オンス袋を購入(写真左)

ハラツリー農園で買ったコナコーヒー

 

夫もいくつか気になったようで、小袋を購入。

ハラツリー農園で買ったコナコーヒー

 

定期便もあるようです↓

サビ病の影響で、オーガニック豆の収穫量が減っているため、定期便に限定して売られるそうです。

ハラツリー農園のコーヒークラブの案内

 

先日、友人からベビーシャワーをしてもらって!!(*^^*)

ちょうどコーヒー愛好家が集まっていたので、ハラツリーのコーヒーを飲み比べました♪

クラシックなウォシュドも買っておけばよかった。

ナチュラルが好評でした☆彡

ハラツリー農園のコナコーヒーとケーキ

さいごに

ハラツリーで育てているコナコーヒーの苗木

今回はハラツリーの農園ツアーについて感想を紹介しました。

コナコーヒーがなぜ高いのか?、という金銭的な話までしてくれたのにはびっくり!

夫婦ともに何年でも同じユニクロTシャツを着られるような、財布の紐が硬いタイプなので、そういった話を聞けるのは(コナに住んでいて分かっていても)真摯だと感じました。

(最初にどこから来たのと聞かれたので、コナ在住って答えていたんですけどね)

 

受賞歴について調べたら、ハワイ州のカッピング大会(コーヒーの味や風味の大会)では、ほぼ毎年、トップ10入りするほどの外部評価も得ていました↓

Awards and Industry Recognition - Hala Tree Coffee
The quality of Hala Tree Coffee is recognized around the wor...

どうりで、マニアでもない私でも、おいしく感じるわけだ!

 

イチオシのコナコーヒーを探しているという方は、訪れる価値のある農園だと思います。

無料の農園ツアーや、有料の焙煎体験、コーヒーの飲み比べなどのアクティビティもあります。

Googleマップやトリップアドバイザー の口コミも凄く良かったので、気になる方はぜひ訪れてみてください☆彡

 

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