この記事では、アメリカで出産した際の日米の手続きについて分かりやすく解説します。
【この記事を書いた人】
アメリカ駐在員の妻
2022/7 ハワイで出産
2023/12 ハワイで出産予定
筆者は夫のビジネス・ビザの配偶者としてハワイに帯同しています。今後、夫婦ともに日本に帰国する可能性も。そこで赤ちゃんはアメリカと日本の二カ国の国籍を申請したくて、手続きを進めました。
※ハワイ州で手続きしたため「ホノルル領事館」の記載があります。地元の領事館に置き換えてお読みください。
※2022年9月時点の情報です。最新情報もご確認ください。
☆関連記事:出産の書類管理がたいへん!管理術を紹介します↓
アメリカ出産で必要な手続き一覧
アメリカと日本で必要な手続きは6つ。
アメリカで出産前に必要な準備
出産前に準備することは2つ。
① ホノルル領事館から出生届を取り寄せる
② 赤ちゃんの名前を決めておく
以下、解説します。
日本の出生届を取り寄せる
出産前に領事館から日本の出生届を取り寄せます。
産後に取り寄せることもできますが、赤ちゃんのケアでそれどころではないので、先に取り寄せると良いでしょう。
手順は以下のとおり。
① 領事館サイトから手続きシートをダウンロード
② 出生届にチェックを入れて領事館へ郵送
③ 後日、出生届が郵送で届く
【参考】ホノルル領事館>日本の出生届の取り寄せ
1週間以内に書類が届きました
赤ちゃんの名前を決める
出産前に①赤ちゃんの名前、②英語表記名、③ミドルネームをつけるか決めておきます。
産後すぐ、アメリカの病院で出生届を提出しなければならないからです。
漢字は日本の出生届提出まででもいいのですが、英語表記は必ず決めておく必要があります。
アメリカでも呼びやすい名前をつけたくて、下記サイトも活用。名前の候補を入力すると、名前に込められている意味やその名前がどれくらい名付けられているかなど確認できます◎
【参考】Baby Center>Baby names
アメリカで出産後に必要な手続き
アメリカで出産した際に、日米で必要な手続きの流れをまとめました。
急ぎは②。
なぜなら日本の出生届の申請にはアメリカの出生証明書が必要だから。
以下、1つずつ解説します。
病院でアメリカの出生届を提出
出産後、病院からアメリカの出生届を渡されます。
- 赤ちゃんの名前を記入<ここで決定>
- SSN(ソーシャル・セキュリティ・ナンバー)取得にチェック。
→後日、赤ちゃんのSSNが自宅に届く - 記入内容に誤りがあるといけないので、分からないことは担当者に確認(SSNなど)
翌日までに記入して、病室に受け取りに来た担当者に提出しました
アメリカの出生証明書をウェブ申請
日本に出生届の申請には、アメリカの出生証明書が必要です。
アメリカの出生証明書(バースサーティフィケート)は、ウェブから取り寄せます。
日本の出生届は産後3ヶ月以内に申請が必要なので、ウェブ申請は帰宅後にすぐしましょう!
ハワイ州は ハワイ州衛生局>出生証明書を発行 から申請。
出生証明書は5部まで手数料が一律。私は5部を申請、約90日で届いた。
日本の出生届とアメリカのパスポート申請に使うので最低2部は必要(どちらも返却されるが、同時並行で手続きしたいから2部必要だった)。
【参考】ハワイ州衛生局>出生証明書を発行
日本の出生届を郵送
日本の出生届に必要な書類は5つ。
① 出生届書 2通
② 出生証明書の和訳文 2通
←バースサーティフィケートを見ながら日本語で記入
③ ハワイ州衛生局発行の出生証明書
←バースサーティフィケートのこと
④ 日本国籍を持つ父母双方の日本のパスポートのコピー
⑤ 日本国籍を持つ父母双方の米国での滞在資格が確認できる書類のコピー
出生届は手書きなので間違えまくり・・・。
原本をコピーして下書き後に、清書してよかった!
ホノルル領事館より「出生届が受理され戸籍に登録されるには1ヶ月半〜2ヶ月ほどかかる。また、登録されても日本の本籍地のある役所や領事館からは連絡はない」とのこと。
日本のパスポートを申請
日本のパスポート申請には、赤ちゃんの戸籍謄本が必要です。
戸籍の登録は出生届が受理されてから1ヶ月半〜2ヶ月ほどかかります。
ホノルル領事館によると、「日本のパスポートが申請できるのは戸籍登録後(戸籍謄本が必要だから)。戸籍に登録されても、役所やホノルル領事館から連絡はない」とのこと。
なので、私は出生届を提出後の2ヶ月後に、本籍地が登録されたことを前提に、役所へメールして戸籍を取り寄せました
戸籍の取り寄せは、親の本籍地のある役所に依頼します。
- 委任状を書いて、日本国内の代理人に本籍地の役所まで取りに行ってもらう
- もしくは、直接郵送で取り寄せる
私は本籍地のある渋谷区役所のHPの指示通り、メールで直接郵送を依頼。
直接郵送ができない役所もあるかもしれませんので、各役所のHPをみてください。
戸籍が手元に届いたら、領事館へパスポートの申請をします。
ハワイ州の場合、方法は3通り。
方法① ウェブで申請書を記入しホノルル領事館へ郵送。書類に問題がなければパスポートができあがるので、赤ちゃんを連れてホノルル領事館までを受け取りにいく。
方法② 午前10時までにホノルル領事館へ行き書類を提出。その日中にパスポートができあがるので、赤ちゃんを連れてホノルル領事館まで受け取りに行く。
方法③ オワフ島在住ではない場合は、他の島への出張サービスの日にパスポートを受け取ることが可能。事前に書類を提出し、出張サービスの日に受け取る。
※ホノルル領事館へ電話で確認した情報です。最新情報は電話で確認ください。(2022/9時点では、HPで上記の記載を見つけられませんでした)
私は方法3で手続き。方法3は、さらに必要な書類が増えるのでホノルル領事館へ必ず電話で確認してください。
また、自分で書類を印刷する場合、書類下部の「+」が切れないよう印刷する必要があります。少しくらい切れていても大丈夫だろうと思ったら再提出に・・・。普通に印刷すると切れるので領事館に相談したら、やや縮小して印刷OKとのこと。
【参考】ホノルル領事館>パスポート申請
日本とアメリカの保険に加入
赤ちゃんが保険に加入できる期限が決まっているので、事前に確認しておきます。
筆者の場合、赤ちゃんはハワイの保険に加入できましたが、日本の保険の加入はあきらめました。
- 夫婦で加入していたハワイの保険 HMSA は、生後31日以内に手続きが必要。問題なく加入できた
- 夫が駐在員なので、赤ちゃんも日本の社会保険に加入したかったのですが、提出書類をそろえるのが難しかったため断念。日本国外出生での認定が大変厳しい状況のようです。
→一時帰国中は、日本の入国手続きシステム Visit Japan Web でも紹介されている一時保険に夫が加入して、赤ちゃんの保険をカバーしました。
アメリカのパスポートを申請
アメリカのパスポートは、バースサーティフィケートが届いたらすぐ申請できます。
手順は以下の通り。
① 米国国務省HPでパスポート申込書を記入
② 申込書と身分証などの各資料を印刷
③ 顔写真をお店または自宅で撮影
④ 郵便局やパスポートセンターなどで申込書・各資料・顔写真を提出
⑤ パスポートが届くのを待つ
日本の出産育児一時金を申請(希望者)
日本には出産育児一時金という補助金があります。
Q. アメリカで出産したら、出産育児一時金は受け取れますか?
A. 日本の社会保険、または、国民健康保険に加入していれば受け取れます。
夫は駐在員で日本の社会保険に加入しているため出産一時金を申請。
「出産を担当した海外の医療機関などの医師・助産師の証明書」は病院発行のVerification of Birth というサイン入りの書類を提出しました。
そして、出産してから3ヶ月ほどで出産一時金の約40万円が振り込まれました。アメリカは物価が高騰しているので助かります。
【まとめ】アメリカ出産時に、日米で必要な手続きと流れ
このブログでは、アメリカで出産した場合の日本とアメリカの手続きについて解説しました。
要点は次の通り。
実際にやってみて、やるべきことを整理したりスケジュールを把握したりするのに苦労しました・・・。この記事がお役に立てれば幸いです
参考情報
日本手続き
・ホノルル領事館>日本の出生届の取り寄せ
・ホノルル領事館>パスポート申請
・全国健康保険協会>出産育児一時金の申請
アメリカ手続き
・ハワイ州衛生局>出生証明書を発行
・米国国務省>パスポートの申請書作成
お役立ち系
・Baby Center>Baby names
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